同居人は恋愛対象外。
「わかったありがとう…。
急にごめんね気まずくなっちゃうかな。」
気持ち伝えてスッキリしたのに今度は今後涼太くんと気まずくなってしまわないかどうしようもなく不安に駆られる。
「なんで?そんな事で気まずくなんてなんねぇよ。
真奈は誰よりも大事な存在だって言ったじゃん。
気まずくなるなんて俺の方が耐えらんない。」
「その言葉…振った女の子にかける言葉じゃないよぉ……」
優しすぎる涼太くんの言葉に嗚咽混じりの声になる。
そんな私に涼太くんは短くごめんって謝る。
「わがままなのわかってるかど最後に頭撫でてほしい。」
最後にこれくらいいいよね。
もうしてもらえないかもしれないんだし。
「……最後とかそんな悲しい事言うなよ。」
大好きな涼太くんのにおいがフワッとする。
「付き合う事はできないけど悲しい事とか辛い事あるんならいつもみたいに頼って。」
そう言って私の頭を撫でてくれた。
ずるいよ。付き合えないのに頼ってとか…。
幼馴染じゃなかったらもしかしたら涼太くんの彼女になれたのかな?
不意に涼太くんのポケットから着信音が聞こえ大好きな涼太くんの手は私の頭から離れた。
「あーごめん。もう行かなきゃ。
じゃ、またな」
軽く手をあげるとそのまま私に背を向けて歩いて行ってしまった。
遠くなる涼太くんの背中をずっと眺めてた。