同居人は恋愛対象外。
「そういや大家さんが、来月の3日には工事終わりそうだって。」
「そっか、良かったじゃん。」
部屋に置かれたカレンダーに目を向けると今日は9月20日。
あと2週間くらいしかないんだ。
なんだか少し心細いような感覚になった。
一人暮らしより水田くんと一緒にいた時間の方が長いからかな。
最初はあんなに嫌だったのに。
「ボーッとしてるけど、体調でも悪い?」
「ううん。悪くないけど、水田くん居なくなったら寂しくなるなって思っちゃって。」
って何言ってるんだろ私。
「そんな事言われると出て行きたくなくなるんだけど。」
驚いたのか目を泳がせながら照れているようにみえる。
「もしかして、もっと私と一緒に暮らしたかったりした?」
照れた水田くんが珍しくて思わずからかってしまう。
「あんま近づかないで…。」
ふいっと私に背を向ける。