♥バレンタインの奇跡♥
バッカみたい…。




私は、こんなクソ男のために一番良い時期を無駄にしたんだ…人生の大切な時間を。
こんなアホのために傷付いて無駄な涙をこれでもかってくらい流した。


何かが込み上げてくる感覚がしたけど、グッとこらえる。

絶対…絶対負けたくない。
こんな男ごときに、こんな低レベルな奴らなんかのために、涙なんて…もう絶対流したくない。



「もしかして、泣いてんの?」

そう言いながら、俯く私の顔を覗きこむ雅人。


きっと今私の目は真っ赤だ。
必死で涙をこらえているから。


そんな私を見て雅人は溜め息をついた。
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