♥バレンタインの奇跡♥
外に出ると、刺すような寒さ。
時刻は真夜中ミッドナイト。
まーるいお月様が澄んだ空気によく映える。


「寒いー!」

「かなり冷えてますね」

「うん、これはヤバイ…」

ガクブルガクブル震える…。
このままでは凍えてしまう。


「そうだ、ちょっと待ってて下さい」

「?」

…どうしたんだろ?


そう言うと結人くんはどこかへ歩き出した。
少しすると、すぐに戻ってきて…


「はい」

結人くんの手にはホットドリンクが握られていた。


「え!いいの?ちょっと待ってね。お金…」

「いいですよ。僕の奢りです。彩乃さん今日一日頑張ってたので。受け取ってください」

「結人くん…ありがとう」

結人くんが買ってきてくれたのは、温かいホットチョコレート。


「いただきます…」

一口飲むと、チョコレートの甘さが体に染み渡る。


「美味しい…」

あったまるぅー…。
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