♥バレンタインの奇跡♥
恥ずかしくて、結人くんから視線をそらし上を見ると、空の星が瞬いてる。
冬の大三角形、冬のダイヤモンド。
寒いと星が本当に綺麗に見える。
これだけでもう、完璧ロマンチックな夜。


「…今日はほんと楽しかったなぁ」

思わずポツリと呟く。


「それは…良かったです」

「うん、結人くんのおかげだよ」

いつの間にか、最悪だった一日が最高の一日に変わってた。


「僕も楽しかったです」

えっ…。

トクンと胸が鳴る。


「ほんと……?今日は残業付き合ってもらったり凄く迷惑かけちゃったけど…」

「その時間が、僕は楽しかったですよ」

…っ。

この人は、爽やかな笑顔でサラリとそんなことを言うのだから……。

顔があっつい…。


こんなこと言われたら期待しちゃうし勘違いしちゃうよ。

でもきっと、何気なく言ったんだよね…?
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