♥バレンタインの奇跡♥
「うふふ。昨日は彩乃ちゃんと残業お疲れ様だったわね~。大変だったでしょう?」

「いえ、全然大丈夫でしたよ」

「あらそう~?“二人きり”で残業だし、大変だったかと思って。なんせ“二人きり”だし」

ニヤニヤしながら話す永久子さん。
二人きりを強調しすぎ!
もうやめてー!恥ずかしい!


「そうですね…でも、凄く楽しかったですよ。ね、彩乃さん」 


…っ!

ドキンと胸が弾む。

ビックリして、一瞬間が空いてしまう。


「…う、うん!楽しかった!」

わわわ!反応が遅れてしまった。
だって…結人くんがこんなこと言ってくるなんて。

なんだろ…別に深い意味はないってわかってるんだけど…でも、凄く凄くドキッとしてしまった。


永久子さんもちょっと驚いた顔をしている。目が真ん丸。呆気にとられるとはこのこと。
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