♥バレンタインの奇跡♥
「ちょっと彩乃ちゃん、おかしくなってる場合じゃないわよ。早く行くわよ」

「へ?」

行くってどこへ?
もう何もやる気ないです…。


「…もうダメなんです。ドラマではこんな邪魔入らなかったもん…」

「何わけわかんないこと言ってるの?二人を追いかけるわよ」

「えぇ!?」

お、追いかけるって。


「ほら早く!」

「で、でも…」

「でもじゃない!こんなことぐらいで怯んでる場合?ここまで来て引き下がるの?」

…っ。


「ほら」

永久子さんが走り出す。

その後ろを、私は慌てて追いかけた。
< 295 / 307 >

この作品をシェア

pagetop