♥バレンタインの奇跡♥


「彩乃ちゃん!おめでとぉぉぉぉぉーーーーーん!!」


ぎゃっ!!
なになにっ!?!?

いきなり、ガシッと横から抱き付かれる。


「彩乃ちゃんっ!本当に良かった…良かった!!」

「と、永久子さん…!」

ビ、ビックリした…。
って、泣いてる…!?


前を見ると、呆気にとられた表情の結人くん。

顔を見合わせ、お互いはにかむ。


「…も、もうっ!永久子さん、ビックリさせないで下さいよー!」

照れ隠しで、言葉が出る。
黙ってるとますます恥ずかしくなりそうで。


「ごめんなさいね~。二人の様子見てたらいてもたってもいられなくなって~」

ニヤリと笑う永久子さん。


!!

ボンっと顔が熱くなる。
抱き合う姿とか、キスしそうになってるの見られたんだもんね…。
あの瞬間はすっかり永久子さんの存在を忘れていた…。

チラリと結人くんを見ると、結人くんの頬も赤く染まっていた。


すると、永久子さんに肘で脇腹を小突かれる。



と、私が手に持ってる袋を指差した。



「あ…」

そうだった!すっかり忘れてた…。
マカロン!!

そうだよ…告白して、そしてマカロン渡す予定だったんだよね。

ちゃんと渡さないと…。
< 302 / 307 >

この作品をシェア

pagetop