♥バレンタインの奇跡♥
「彩乃ちゃん!おめでとぉぉぉぉぉーーーーーん!!」
ぎゃっ!!
なになにっ!?!?
いきなり、ガシッと横から抱き付かれる。
「彩乃ちゃんっ!本当に良かった…良かった!!」
「と、永久子さん…!」
ビ、ビックリした…。
って、泣いてる…!?
前を見ると、呆気にとられた表情の結人くん。
顔を見合わせ、お互いはにかむ。
「…も、もうっ!永久子さん、ビックリさせないで下さいよー!」
照れ隠しで、言葉が出る。
黙ってるとますます恥ずかしくなりそうで。
「ごめんなさいね~。二人の様子見てたらいてもたってもいられなくなって~」
ニヤリと笑う永久子さん。
!!
ボンっと顔が熱くなる。
抱き合う姿とか、キスしそうになってるの見られたんだもんね…。
あの瞬間はすっかり永久子さんの存在を忘れていた…。
チラリと結人くんを見ると、結人くんの頬も赤く染まっていた。
すると、永久子さんに肘で脇腹を小突かれる。
?
と、私が手に持ってる袋を指差した。
「あ…」
そうだった!すっかり忘れてた…。
マカロン!!
そうだよ…告白して、そしてマカロン渡す予定だったんだよね。
ちゃんと渡さないと…。