♥バレンタインの奇跡♥
「あー!結人先輩だあー!」

この声は…


「わーい☆こんなとこで会えるなんてラッキー」

やっぱりこいつか…。
桃子だ。

っていうか、私の存在忘れてない?
全く無視なんですけど。
別にいいけど。


「結人先輩1人…あっ、違った。えーっと名前なんでしたっけ?」

「野川さんだよ」

「あー、そうだった!ありがとう結人先輩っ!…2人でいたんですか?」

そう言いながら、こちらをギロリと睨む桃子。
えっ、なんで。めっちゃ怖い…。
しかも私の名前覚えてないって…この扱いの違い。

イライラ。
…けど私は大人。大人の女性はここで怒り狂ったりしない。

なんとか心を落ち着かせ、口を開いた。


「偶然会って。ねっ?」

結人くんは私の言葉に頷いた。


「ふーん、そうなんですか」

うわっ、めっちゃ不機嫌な態度…。
< 81 / 307 >

この作品をシェア

pagetop