♥バレンタインの奇跡♥
「今日は混みましたか?」

「そうでもないよっ!ぼちぼちかな」

こんなちょっとの会話でも本当に幸せ…。
ずっとこうしていられたらいいのに。


思わず結人くんをじーっと見つめてしまう。


…って、見すぎ!


さりげなく視線をそらす。


「…じゃあ私、上がるね。頑張ってね」

そして、さりげなく会話を終わらせる。
名残惜しいけど…。


「はい、また。気をつけて帰って下さいね」

「ありがと…」

優しいなぁ…。
手を振り合って、お別れ。
あー…帰りたくないよー。


「彩乃ちゃん」

「へっ?」

急に後ろから声をかけられ、マヌケな声が出る。

振り向くと、予想通り。
そこには永久子さんがいた。


「もー、ビックリさせないで下さいよー」

「お茶行くわよ」 

「はーい…って、え!?私今日はさっさと帰ってのんびりゴロゴロ予定…」

「いいから行くわよ」

相変わらず、今日も強引ですね!
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