クールな先輩のドジな時
「せ、先輩もこの本好きなんですか⁉︎」
思わず麻子のテンションが上がった。
と、同時にエロい本じゃなくてよかったと思った。
「ドン引きなんていうから、エろ…、あ、いや、何か変なのかと!もっと早く言ってくださいよー」
「これ、シリーズの新刊ですよね?
私も先日読みました!」
「先輩は、何巻が好きなんですか?」
麻子は嬉しい勢いで捲し立てた。
先輩は、麻子からスッと本を取り上げると
「前の巻は読んでない」
と言った。