王子は冒険者になる!
*
***
「いい天気でございますわね。」
「・・・えぇ。
僕は 花はわかりませんが 綺麗だなともいます。」
当たり障りのない会話をして
小さな婚約者のセリィは 黄色の髪によく似合う淡いグリーンのワンピースを身に着けて、上品に笑った。日差しも和らぐ夕方。夕日の沈むころ 俺とセリィはなぜか王宮の中庭の庭園でデートしてた。
ってか、
俺が 俺だと 自覚してもう4ヶ月。
アレク兄様は学校へといったし(まだ魔卵は生まれないらしい)
俺の、勉強もなかなか 進んでいる。
問題は、この小さな婚約者セリィちゃん。
どうやら、
本気で俺に一目ぼれってやつらしい。
あちらこちらで情報を収集したら
結構 圧力をかけて
俺の婚約者に収まったらしい。
ってか、何人か候補いたんかい!
王族ってすげーな。って、俺か!
「セリィは僕の・・・顔が好きなんだよな?」
「えっ
あっ。はぃっ。その、輝くような笑顔と優しいお声が
す、好きで・・好ましく思っております。」
おう。なかなか しっかりした告白だな。
まぁ、容姿が整っているのも
魅力の一つだがな。って自画自賛かよ、俺。
「そうか、では、
僕の顔が傷付いたら離れていくか?」
「え?」
「僕が、君に 冷たく声をかけたら、離れるか?」
「え?フラン様・・・?」
やべ、涙目になっちゃった。
「あー、そんな、泣くなよ?
悪かった。」
「い、いえっ。」
そっと、いつも持たされているハンカチを差し出す。
こういう時に使うのか、
綺麗なハンカチ。
「別にセリィが嫌いなわけじゃない。
ただ、この立場を捨てる時に、君が・・・
悲しむのを見たいわけではない。
僕の・・・顔が好きだというのであれば、
似たような あぁ、従弟がいたな紹介しよう。
もし、ぼくの『立場』を好むのであれば、
隣国の 同世代の王子に声をかけよう。」
兄にはもう婚約者がいるしな。たしか。
セリィは衝撃を受けたかのように、
ってか、衝撃をうけて、じぃっと俺を数秒見つめた後
つつーーっと大きな涙を流した。
夕日が反射して、彼女がやけに大人びて
見とれてしまう。
***
「いい天気でございますわね。」
「・・・えぇ。
僕は 花はわかりませんが 綺麗だなともいます。」
当たり障りのない会話をして
小さな婚約者のセリィは 黄色の髪によく似合う淡いグリーンのワンピースを身に着けて、上品に笑った。日差しも和らぐ夕方。夕日の沈むころ 俺とセリィはなぜか王宮の中庭の庭園でデートしてた。
ってか、
俺が 俺だと 自覚してもう4ヶ月。
アレク兄様は学校へといったし(まだ魔卵は生まれないらしい)
俺の、勉強もなかなか 進んでいる。
問題は、この小さな婚約者セリィちゃん。
どうやら、
本気で俺に一目ぼれってやつらしい。
あちらこちらで情報を収集したら
結構 圧力をかけて
俺の婚約者に収まったらしい。
ってか、何人か候補いたんかい!
王族ってすげーな。って、俺か!
「セリィは僕の・・・顔が好きなんだよな?」
「えっ
あっ。はぃっ。その、輝くような笑顔と優しいお声が
す、好きで・・好ましく思っております。」
おう。なかなか しっかりした告白だな。
まぁ、容姿が整っているのも
魅力の一つだがな。って自画自賛かよ、俺。
「そうか、では、
僕の顔が傷付いたら離れていくか?」
「え?」
「僕が、君に 冷たく声をかけたら、離れるか?」
「え?フラン様・・・?」
やべ、涙目になっちゃった。
「あー、そんな、泣くなよ?
悪かった。」
「い、いえっ。」
そっと、いつも持たされているハンカチを差し出す。
こういう時に使うのか、
綺麗なハンカチ。
「別にセリィが嫌いなわけじゃない。
ただ、この立場を捨てる時に、君が・・・
悲しむのを見たいわけではない。
僕の・・・顔が好きだというのであれば、
似たような あぁ、従弟がいたな紹介しよう。
もし、ぼくの『立場』を好むのであれば、
隣国の 同世代の王子に声をかけよう。」
兄にはもう婚約者がいるしな。たしか。
セリィは衝撃を受けたかのように、
ってか、衝撃をうけて、じぃっと俺を数秒見つめた後
つつーーっと大きな涙を流した。
夕日が反射して、彼女がやけに大人びて
見とれてしまう。