やくそく
今日は新学期。いよいよ三年生だ。
クラス替えで今年も運良く愛菜と同じになり、はしゃいでいると周りが急に静かになった。

「誰、あのイケメン!」

「何組からきたんだろ?」

「あんな子いた??」

みんなの視線の先には、本当に誰もが振り返るようなイケメンが教室に入ってきた。

すると愛菜が

「ねぇ、すっごくタイプなんだけど!うちの隣の席だって!新学期早々ラッキー♡」

とはしゃいでいた。

「いいなぁ!早く仲良くなって紹介して!」

と返した。

始業式がもうすぐ始まる。
体育館に向かう途中、愛菜が

「ごめん、お腹痛いからトイレ行って来る!先行って」

と言ってトイレに姿を消した。

「はいはい〜」

と笑いながら先に行き席に着いた。
隣を見ると

(?!)

朝のイケメンがいた。

(横顔も素敵だなぁ)

と思って見ていると

「何か」

と声が聞こえてきた。

(げっ!見つめすぎた!)

「ご、ごめん!なんもないです」

すぐに前を向いた。

(恥ずかしすぎる///)

式が終わり教室に戻ると愛菜が

「ちょっと!何よ!抜け駆けしちゃって〜
みおかずるい!!」

と怒られた。

「知らなかったの!ごめんって〜
でもなんもしてないからね?」

(本当に何もないんだから)
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