あなたと私と嘘と愛

複雑の心境のままクリスマスを迎える。私は色んな意味でドキドキしてた。

その日坂井さんは夜にディナーを予約していてくれたらしく、お洒落なお店に連れてってくれた。

心なしか今日は穏やかに見える。
いつものような嫉妬深い感情もまだ見えず、とても楽しい時間だった。

出会った頃のような笑顔は私に安心をくれた。
だけどこの後のことを考えるとドキドキが止まらない。

今日はこのまま彼の家にお泊まりなのだ。
初めての外泊にかなりの緊張はあるけれど、それ以上に例のことをどう切り出そうかハラハラしてる。

とりあえずこのまま食事は楽しむことにして、坂井さんの部屋に行った時にこのモヤモヤした思いを切り出そうと計画を立てる。

食事が終わると家に寄る前にイルミネーションを見に行くことになった。

眩いばかりに光る巨大クリスマスツリーに魅了される。
どこもかしこも光って見えて、とても幻想的でこの時ばかりは嫌なことを忘れられた。

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