あなたと私と嘘と愛

これはヤバイ…

気持ち悪さを通り越して身の危険を感じた。
確かこういうの何て言うんだっけ?
最近見たテレビの内容を思い出す。


「それにね、写真だけじゃないよ。亜香里のコレクションはまだ他にも沢山あるから、ほらこっちに来てごらん」


嫌だ嫌だと脳が叫ぶ。
だけど恐怖のあまり何も発することができなかった。
背中を押されて体が前のめりに動く。

何も見たくない。
最悪な想像しか浮かばない中、彼は怖いぐらいにこやかな笑顔を張り付けて、決定的な物を突き付ける。


「これはね、全部亜香里の一部だよ」


ひっと悲鳴を上げそうになって慌てて口元を押さえた。

(何でこんなもの…)

それは以前カフェに行った時に飲んだジュースのストローだった。
それが丁寧にジップロックに保管されてある。

その他私が使った紙エプロン。少し前無くしたと思っていたハンカチやリップグロスまであった。
それ以外にも使用済みの私の物が綺麗に保存されている様子は一目見れば異常で、目の前が青ざめると共にある言葉が浮かび上がる。

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