あなたと私と嘘と愛

警察に着くと時間はあっという間だった。
被害届けを出し一連の流れを説明する。
坂井さんの証拠を全て持っていくと思ったより円滑に対応してくれた。

しかも話を聞いてくれたのはまさかの署長さん。
それが優斗の昔からの知り合いらしく、特別な対応を見せてくれた。

「あの、よろしくお願いします」

「ああ、君達の用意周到の数々にはこちらからも感謝する」

改めて最後頭を下げると強面の表情が一瞬ゆるむ。

証拠が揃ってる分やりやすいと褒めてくれた。

最初会った時、申し訳ないぐらい見た目の怖さにガチガチになった。
おまけに背も高く俳優並みのイケメン。

警察なのに警察らしくないクールなオーラは尋問される度心臓がバクバクになったほどだ。

真白晃一署長は昔優斗がお世話になった恩人らしいのだけど、2人がどんな親しい間柄なのかまでは深く聞くことができなかった。

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