あなたと私と嘘と愛

「笑ってくれていいですよ。こんな有り様。自分だけじゃない、周りにも迷惑だってかけまくって本当自分が情けないです」


思わず顔を膝に埋めた。
優斗の顔が見られず反省、反省、反省。
今頃になって色んな後悔か押し寄せてくる。

自分の浅はかさと情けなさ。
自分が犯した軽薄な行動の数々に打ちのめされる。
暫くは恋愛から遠ざかろうと思うぐらい、バカにされたっておかしくない。

それなのに、優斗の声は想像以上に優しかった。


「そんなに自分を責めなくてもいいんじゃない?」


頭の上にぽんっと手の平の感触が乗る。


「君は君なりに真剣だったんでしょ?」

「……」

「そんな純粋な気持ちまで否定することはない」

「…でも…」

「今回は相手が悪かっただけ。好きになった男がたまたま癖のある男だったってことだよ」

「…でもそれって結局私の男の見る目がなかったってことでしょ?」

「まぁ、そうとも言うけど」

「ほらやっぱり」

「ふっ」


穏やかな笑い声…
乗っかった手がわしゃわしゃと動く。

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