あなたと私と嘘と愛

はぁ、と1人ショボくれるとバサリ、鞄から何かを取り出すような音がした。


「じゃあさ、そんな迷える亜香里っちにいいものあげちゃう」


真由の得意気な声が飛んでくる。思わず「んむ?」と顔をあげるとそこには店頭でよく見かける雑誌がチラリ。


「なによこれ」

「ふふ、週刊誌だけど?」

「そんなの見れば分かるけど…」


真由の意図が分からず首を捻る、が。


「自分のさ、好きな人の情報って知りたくない?」

「へ?」

「実はね、ベストタイミングで見つけちゃったんだよねぇ、これって神様の恵み?まさに今の亜香里には必要なものかと思って」


一瞬ポカンと真由を見たものの、その表紙に目を向けると「あっ」と興味深い見出しが目に入る。

これって…
私は慌てて雑誌を持ち上げた。

だってそこには優斗の名前が…


「これ…」

「気づいたか。実はさ、昨日部屋の掃除してたら偶然出てきたんだよね。私も最初見たときは驚いたけど、そう言えば彼って一時期話題にもなったじゃない」


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