あなたと私と嘘と愛
それがとても温かくてきゅんとする。
何だか恥ずかしくて、照れたようなはにかんだ顔になる。
「これもありがとう。まさか貰えるなんて思ってなくて。大事にする」
「よかった」
どちらともなく目を細めた。
お互い心を許した表情になって、再び部屋まで歩き出す。
繋がれた手が心地いい。
どうして繋いでいるのか、この際どうでもよくなってきて、深く気にすることはやめた。むしろ離したくなくて。
何だか酔いも冷めてきて、「もう一度飲み直す?」なんてお互いが同じことを思っていたのには笑えた。
だから賛成とばかりに二人で眠くなる限界まで飲み明かし、楽しい一夜を共にした。
前回のホテルでの一夜と同様、会話は途切れることなく気付けば二人して畳の上でばたりと寝落ちする。
けど寄り添うに眠っていて、またしても私は優斗の手を無意識に握りしめていた。