あなたと私と嘘と愛
あなたが好き…

翌朝そんな心配をよそに、起きるとすでに優斗は起きていた。

あ…と思ったのもつかの間、優斗からいつもと何も変わらない笑みが向けられた。

「亜香里おはよう」

キッチンに立つ優斗はコーヒー片手に「勝手に食器使わせてもらったよ」と自然なスタイルだ。

「思ったより食器が揃ってて驚いたよ」

「…あ、うん、それなりに生活するものは揃ってるから…」

だって此処は別荘or非常時の際の私の身を保護する場所だ。
外に出られない分何でも揃えてくれている。


「亜香里も飲む?一緒にフレンチトーストも作ったけど」

(というか普通だ…)
昨日はあんなに静かだった優斗が今朝は何事もなかったように話しかけてくる。

(……なぜ?)

と首を傾ける間もなく
「朝御飯にしよう。顔を洗っておいで」と即されて私はぼーとしながら洗面台へ。
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