あなたと私と嘘と愛
顔の至るところにキスが落ちてくると気持ちよさと比例してなんだかくすぐったい。次第に肩から力が抜けていく。
「…ん、ゆうと、くすぐったい」
「だいぶ力が抜けてきた?ほら、このままもっと俺に集中して」
そして再び唇が塞がれる。
今度は長く深く。角度を変えながら何度もそれが繰り返されれば次第に息が上がっていく。
言われた通り優斗に集中すると彼のざらりとした舌が滑り込み、それが苦しいのにひどく気持ちいい。
その行為が恥ずかしいより気持ちいいのが勝り夢中で優斗を受け入れた。
「…んっ…」
(知らなかった。こんなにキスが気持ちいいだなんて…)
そんな余韻に浸る暇もなく、よりいっそう深くなればなるほど朦朧として何も考えられなくなってくる。
全身が熱く疼き始めたころ、それを見計らったように優斗の唇が首筋へと移動した。
「…っ……」
ビックリした。けど、抵抗する間もなく同時に服の中へ優斗の手が滑り込んでくる。
優しい手つきなのに私を追い込もうとするには十分な動き。
何度かウエストからお腹に触れたあと下着の上から優斗の手が優しく胸に触れる。
「…っ…」
一気に緊張が駆け上がる。
優しく何かを探るような手付きに顔が燃えるように熱くなる。
そのあとプチっとホックが緩む。
ゆっくりだけど胸に与えられる直接な指の動きに何とも言えない快楽を感じ、たまらず逃げるように横に向くと「こら…」と素早く優斗の声に止められる。