あなたと私と嘘と愛
「亜香里俺を見て」
その冷たい物言いに心臓まで凍りつきそうなり、ただ下を向いたはまま狼狽える私は再び落とされた「俺を見て」の言葉に観念し、恐る恐る顔だけを優斗の方へ。
「……」
けどやっぱり何も言えないまま視線だけを合わせると、それで私の思いを悟ったのか、優斗の深いため息が…。
「本当に君は…」
分かりやすいね。なんて言われて不意打ちのキスをされる。
「悪いけど、思い出にするつもりはないよ。亜香里の都合のいい一夜の思い出作りに付き合うつもりはない」
真っ直ぐ見つめられて息を飲む。何も反論できない私をいいことに、そのまま優斗の反撃が始まった。
深く口付けられてそこからまたベッドへと引きずり込まれる。
「…ん…、んっ…」
有無を言わせない態度に一瞬にしてまた体が組み敷かれる。
両手首をガッチリ捕まれベッドに張り付けられた私はなすがまま、優斗の繰り返されるキスに翻弄される。
「…まっ……んっ…」
ダメなのに、こんなのダメなのに容赦のないキスに抵抗できない。体が勝手に反応する。
「…ゆうっ…と…っ」
「…なに?」
「…お、願い、まっ…」
「いやだ」
やっぱり怒ってる。
数時間前とは違い、荒々しい愛撫に頭が混乱する。けど、怒らせたのは間違いなく私で優斗の本気を感じて体が熱く火照る。
消化していた感情に再びスイッチが入る。