あなたと私と嘘と愛
「だって私達は…っ」
「今更だよ。寝付けないなら俺が眠くなるまで抱いてあげる」
「…ちょ…っ…」
「余計なことは考えなくていい。俺以外は何も」
言葉通りに服が乱される。優斗の手が素肌をなぞり、肩からするりと服を脱がされれば、そこから逃げられないように首の下に優斗の腕が回された。
「ごめん、もう逃がせない」
キスの合間合間に切なそうに囁かれた瞬間目の奥が熱くなる。
だって私に触れる指先はやっぱりどうしようもなく優しい。とろけそうなほど。
どうしてそんな風に見つめるの?
どうしてこんな甘いキスを…
「何も考えられなくなるぐらい俺に溺れて?」
「…っ、…ずるい…」
逆に優斗の方が私に溺れてるみたい。一瞬垣間見えた表情に胸がぎゅっと締め付けられる。
こんなことされたら私の決心は意図も簡単に壊されてしまう。
「…ず、るいよ…っ」
「…ごめん…」
けど逆らえない。
こんなやり方はずるいのに、優斗の甘いキスに溺れてく。どうしようもなく愛しいと思う。
離れたくないと願ってしまう。