あなたと私と嘘と愛

真っ直ぐ聞かれて一瞬黙る。そりゃ知りたい。好きな人のことなら尚更に。急に心臓が早くなる。

「…そ、それなりに…」

いや違う。

「割りとけっこう気に…なります。もし差し支えなければでいいんだけど…」

「そっか」

私の返事を聞いた優斗は始めこそ意外そうな顔をしてたけど次第に嬉しそうな表情に変わっていく。

「亜香里のそういうとこ好きだよ。素直でいいと思う。俺に興味もってくれて嬉しいから何でも話そっかな。じゃあ何から聞きたい?お嬢様」

あ、またこういう感じ?
急なキャラ設定変更に戸惑いを顔に出しつつ、ふっと思わず笑顔が漏れる。
いいの?いいの?
そう思いながらもここは少し明るくアナウンサー風に質問をすることにした。

「えっとじゃあ、まずこのお店は前に来たことはありますか?あるならそれは誰とですか?」

まずは軽めの質問から。急に重い内容は流石にヘビーだし。

「あるよ。一年前に仕事の打ち合わせで男ばっかり数人と」

「なるほどーお仕事で」

良かった。女の人とじゃなくて。
内心ほっとしつつ、じゃあと次の質問へ。
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