あなたと私と嘘と愛
「でわ次の質問です。今まで告白された経験は?言い寄られた回数はどれぐらいですか?」
ドキドキしながら返事を待つ。
けど優斗は首を傾けながら曖昧な台詞を溢すだけ。
「さぁ?どうだろう。さすがに覚えてないけどね」
「…なるほど」
それは覚えられないぐらいコクられたってこと?うわ、流石だねー
確かにかっこいいもんね、優斗って。
「じゃあそれは覚えられないぐらい多数ってことで」
「多数って…」
「でわ次、逆に振られた人数は?」
「…さぁ?それも数えたことないけど、けど記憶に残るぐらいこっぴどく振られたのは一人だと思う」
おっと。
思わぬ答えに「へー」と気の抜けた声がでる。優斗は至って普通にさらっと答えてくれたけど、記憶に残るっていう表現がやけにリアルで重くない?
「…それは…」
「過去の話だよ。今は亜香里に夢中」
「えっと…」
「亜香里以外の女の人は基本信用してないから安心してよ」
「……」
それって…
「ほらそこは喜んでいいと思うけど」
「わ、私は信用してくれてるの?」
「そうだよ、昔から俺は異性に限らず人をあまり信用してないからね。亜香里は特別なの。だからこの上無い愛情を注いでるのも亜香里が初めてだから変な詮索はしなくていいよ」
「優斗…」