あなたと私と嘘と愛
直球だなー
ドキドキドキ
これはこれで返答に困るっていうか。
……どうして?
なんて聞いたら怒るだろうか?
私ってそんなに魅力的?
いやいやいや。
と脳内で否定を込めたジェスチャーをする。
けど満足そうに笑いビーフシチューを食べる優斗に嬉しいのと同じぐらい疑問が生まれる。
私以外の女性(人)を信用してないなんてよっぽど過去に辛い思い出でもあるのかな?
「…もしかして私って自分で思ってるより愛されてるの?」
「そうだよ」
迷わず言っちゃうところ。これも優斗の必殺技だ。よーく分かってきた。
オムライスがすくえないほど動揺する私は何とか気持ちを落ち着かせようと目の前のお水を手に取り素早くゴクリ。
「ゆ、優斗ってさ、たまに驚くこと言ったりするよね?」
最初聞きたかった質問もあっさりクリアしてしまった私は質問の方向性を見失う。
おかげで次の質問をどうしたらいいか迷ってると「亜香里」と優斗の視線が突き刺さる。
「じゃあさ、今度は俺からの質問に変えていい?」
「え?あ、うん」
逆に問いかけられて、ぎこちなく頷く。
「亜香里はさ、俺のことどれぐらい知ってる?どこまで知ってるの?」
「…え?」
「どこまで分かってる?」