あなたと私と嘘と愛

「これは優斗くんもイチコロね!ますます惚れ直しちゃうかも」

優斗の名前が出て尚更恥ずかしくなった私は下を向く。

「いや、でも流石にこのメイクって派手すぎなんじゃ…。ほら今のワンピースには合わないような気がして…」

はっきりとしたアイライン、つけまつ毛なんて初めて付けた。
それにオレンジベースのアイシャドウも。

「大丈夫よ。それに見合ったものは用意してあるから」

ふふっと満足そうに笑った母が突然パチンと手を叩く。

「さぁ。最後の仕上げに取り掛かってちょうだい」

「…え?」

バタンと扉が空き、隣で待機してた他の親衛隊の二人の女性が顔を出した。私の両手を掴むと意味深な発言をして奥の部屋へ連れて行こうとする。

「亜香里さん、これからが本番ですよ?」
「もっと綺麗に変身しましょ」
「へ、あっ、ちょっ…」

どうなるの?
母とうーちゃんは手を振るだけで助けてくれないし、むしろ楽しそう。
そして奥の部屋に連行される。

「さあさあ、こちらです」

その先に見えたもの。
それは…


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