また君に番号を聞けなかった
本編 side航
あっつー。
俺の好きな子が朝早く登校してるってきいてちょっとでも会えたらいいなって苦手な早起き頑張りました。
…バカだな、俺。
どうせ声かけるのがせいいっぱいなくせに。


俺の好きな子はLINEをしてない。
女子はまあ、そこそこ連絡取りあったりしてるっぽいが男子は全く。
追加していい?うん!のやりとりでばーっと個人にもっていけないんだ。

でも、やりとりはしたい。
ってことでメールアドレスかSMSするために番号を聞かなくちゃいけないのだが。
ハードルが高いんだよなー。高嶺の花って感じ。

…と。

角を曲がった瞬間見えた俺の好きな人。
どうしよ、本当に会えるとは思わなかった。
結構距離あるしあの子歩くの速いしなぁ。
でも、走って追いかけて汗だくやったら嫌やし。
走って追いかけるか。信号などの運を待つか。

俺は深呼吸ひとつしてあいだをとって早歩きを始めた。
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