銀光のbreath 【番外編 追加完了】
『俺はもう瑠衣になにもしてやれない。

お前をきっちり幸せにするのは、来世(つぎ)までお預けだ。

・・・こんな不甲斐ねぇ男に遠慮なんかするな。

俺に見せつけるくらい、楽しくってしょうがねーって顔して笑って生きろ』



最期の頼みくらい、ちゃんと聞けよ。・・・瑠衣。




そう聞こえて。
あったかい風みたいな吐息が、あたしの唇をそっと撫でた。


待ってよ。
まだ行かないでよ、由弦っっ。


引き留めたくて必死に叫んだ。
手を伸ばしてもがいた。


・・・じゃあな。



愛してるって。
由弦は言ってくれなかった。

やんわり光る桜色の綿アメみたいな。
ふわふわで、甘やかな。
何かに包まれて。

弾けて散って、昇ってくみたいにそれが消えた時。



いつの間にか閉じていた目を開けたら。ヤマトの首に抱き付いたままで、優しく頭を撫でられてた・・・・・・。
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