銀光のbreath 【番外編 追加完了】
 ほうれん草とパルメザンチーズのニョッキとか、定番のマルゲリータピザとか。色々とシェアしながら食事して。

 由弦は、別にテーブルマナーがきちんと出来てるってワケじゃないだろうけど。箸でもフォークとナイフでも食べ方は綺麗だと思う。
 料理を残すのが一番失礼だっていうのが持論で。あたしが食べ切れないのを片付けてくれたり、それも昔からだった。普通に食べかけでも気にしないで食べてたよね、そう言えば。
 ・・・ある意味、大物だったんだコイツって。溜め息雑じりに感心。

 デザートは、やっぱりティラミス。ココアパウダーのほろ苦さとクリームチーズのコクを舌の上で堪能してると、由弦がおもむろに上着の内ポケットから横型の封筒を取り出した。

「・・・ヒロさんからお前にだ」

「?」

 テーブルの上に置かれたそれを手に取り、口を開いて中身を確認する。

「・・・?!」

 入ってたのは、どっかのホテルの予約チケット、宿泊お二人様。しかも日程は来週の土日で決定済み! 
 一瞬で理解する。
 鈴奈さんだぁぁぁ~~~っっ。思わず涙目で由弦を上目遣いに。
 あたしの恨めしい視線を当の本人はしれっと受け流し。

「楽しみだな」

 したり顔で、ほざいた。

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