銀光のbreath 【番外編 追加完了】
3-3
 軽く朝風呂にも入り、美味しい朝ご飯を頂いてゆっくりめのチェックアウトで旅館を後にした。
 一泊なのが残念なくらい充実したひと時を過ごせたし、鈴奈さんには感謝だらけ。行く前にダダこねたあたしのコトは記憶から消去してほしい。・・・いや、して下さい。



 帰りは海沿いを回って。
 走ってるうちに見えて来た海産物のお店に寄り、干物やら練り物やら家族用に買い込む。もちろん洋秋のトコにも。
 親戚の法事だって嘘吐いて有休取らせてもらった会社には、高速に乗ってからどこかのサービスエリアでお菓子でも。

 運転してる由弦は眠たそうだけど上機嫌で。もしヤマトだったら、鼻歌雑じりでいそうな雰囲気。
 車の中でもどこでも手ぇ繋ぐし、こんなベタ甘な男だったなんて!
 お土産選ぶのにちょっと離れようもんなら、お構いなしに遠くから「瑠衣!」って呼ぶ声が。ペットじゃないって。 

 知らなかったよ。ベタ甘以上に束縛男子だったんだ、あんたって。
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