銀光のbreath 【番外編 追加完了】
「新婚旅行どこ行きたいの? お前」
すり下ろしたニンニクとショウガが隠し味の、特製カレーを二人用のダイニングテーブルで食べ始めて、由弦が視線をこっちに傾げた。
ちなみにこのテーブルセットは、やっぱりリビングテーブルだと食べ辛いから買い足したもの。
新婚旅行のひと言に、行くの?!みたいな顔をしたあたし。
『テメ、行かないつもりか?』って由弦の眼が無言で脅す。
喉の奥にカレーを飲み下してから頭を捻った。
「どうせだったら北海道? 函館とかさ、カニ食べたくない?」
「北海道・・・か」
スプーンを口に運びつつ、何やら由弦が考え込んでる。
「でも、由弦だってそんなに休みなんて取れないでしょ?」
「まあ3泊くらいはどうにかなる」
若頭があんまり組を留守にするのもどーかと思うし、鈴奈さんの身体を考えて、洋秋は新婚旅行は先延ばしだって言ってたんだよね。てっきり由弦もそうするもんだって。
「遠慮しねーで行けって、ヒロさんがな」
それを聴いて自然に笑みがほころんだ。
洋秋も由弦も相手のコトばっか。
長袖Tシャツにスェットってラフな格好で、ちょっと髪がボサついてても元の造りが好いから見飽きないカオを観察してたら。
「今じゃ雪だし・・・春先だと瑠衣が分かんねぇよなぁ」
カレーにスプーンを突き立てて独り言みたいにボソボソ言ってた。
ほんとはどこでも良いんだ。由弦と一緒に行くんなら。
でもあんたはね。行きたいトコに連れてって、あたしを喜ばせるのが一番嬉しい男なんだもん。
その嬉しそうな顔が見たいから、なーんて。あたしもたいがい由弦に惚れてるよねぇ?
今度は胸の中でこっそり笑いを忍ばせたのだった。
すり下ろしたニンニクとショウガが隠し味の、特製カレーを二人用のダイニングテーブルで食べ始めて、由弦が視線をこっちに傾げた。
ちなみにこのテーブルセットは、やっぱりリビングテーブルだと食べ辛いから買い足したもの。
新婚旅行のひと言に、行くの?!みたいな顔をしたあたし。
『テメ、行かないつもりか?』って由弦の眼が無言で脅す。
喉の奥にカレーを飲み下してから頭を捻った。
「どうせだったら北海道? 函館とかさ、カニ食べたくない?」
「北海道・・・か」
スプーンを口に運びつつ、何やら由弦が考え込んでる。
「でも、由弦だってそんなに休みなんて取れないでしょ?」
「まあ3泊くらいはどうにかなる」
若頭があんまり組を留守にするのもどーかと思うし、鈴奈さんの身体を考えて、洋秋は新婚旅行は先延ばしだって言ってたんだよね。てっきり由弦もそうするもんだって。
「遠慮しねーで行けって、ヒロさんがな」
それを聴いて自然に笑みがほころんだ。
洋秋も由弦も相手のコトばっか。
長袖Tシャツにスェットってラフな格好で、ちょっと髪がボサついてても元の造りが好いから見飽きないカオを観察してたら。
「今じゃ雪だし・・・春先だと瑠衣が分かんねぇよなぁ」
カレーにスプーンを突き立てて独り言みたいにボソボソ言ってた。
ほんとはどこでも良いんだ。由弦と一緒に行くんなら。
でもあんたはね。行きたいトコに連れてって、あたしを喜ばせるのが一番嬉しい男なんだもん。
その嬉しそうな顔が見たいから、なーんて。あたしもたいがい由弦に惚れてるよねぇ?
今度は胸の中でこっそり笑いを忍ばせたのだった。