銀光のbreath 【番外編 追加完了】
7-2
お宮参りから1週間ほどして征一郎さんが夜にウチに来てくれた。
お祝いだと言って、ベビー服だの知育オモチャだのを両手に。
「征一郎さんて、わりと親バカになる素質あるかも」
「溺愛って言え」
あたしがクスクス笑うと、上着を脱ぎベストとネクタイ姿の彼が眠りそうなちはるを抱き、あやしながら不敵に笑む。
「もちろん瑠衣子も込みで、だからな」
「それは嬉しいですけど。ホドホドにしないと自分の結婚できませんよ?」
「構わんよ俺は。一生、瑠衣子とちはるの面倒見るって決めてるしな。女には不自由してないし十分だろう?」
涼しい顔して言い切るトコは、ほんと兄弟だなと思う。由弦もこういう言い方よくしてた。
隣りでマグカップの珈琲に口を付け、苦笑い。
あたしとちはるの面倒を見るっていうのは。もう既に実行してくれてるコトで。
足りない生活費を毎月援助してくれてるし、ちはるの将来のため、あたしの名前で学資保険や生命保険も積み立ててくれてる。
『・・・瑠衣子は何も心配しなくていい。由弦の代わりに俺がお前たち二人を守る。この先、死ぬまでな』
征一郎さんが真っ直ぐあたしを見据えて言ったのは、由弦が白い欠片に還ったあの日。
現実を考えて、あたしは征一郎さんの厚意を全て受け容れようと即断した。
今こうして何の不自由なくここで暮らせてるのは、何から何までが征一郎さんのお陰だった。
ココロからの感謝を口にする以外、何も無いからそう言うと。
厳しい顔付きで返ったのを思い返す。
『俺に礼はいい。遠慮もするな。瑠衣子には与えられて当然だ。お前が失ったものは、それでも足りないぐらいだって事を自覚しておけ』
奪われたなら。見返りを求めて当然だ。って。
だから。あたしは、征一郎さんにお願いごとをした。
どうしても叶えたい望みを。
お祝いだと言って、ベビー服だの知育オモチャだのを両手に。
「征一郎さんて、わりと親バカになる素質あるかも」
「溺愛って言え」
あたしがクスクス笑うと、上着を脱ぎベストとネクタイ姿の彼が眠りそうなちはるを抱き、あやしながら不敵に笑む。
「もちろん瑠衣子も込みで、だからな」
「それは嬉しいですけど。ホドホドにしないと自分の結婚できませんよ?」
「構わんよ俺は。一生、瑠衣子とちはるの面倒見るって決めてるしな。女には不自由してないし十分だろう?」
涼しい顔して言い切るトコは、ほんと兄弟だなと思う。由弦もこういう言い方よくしてた。
隣りでマグカップの珈琲に口を付け、苦笑い。
あたしとちはるの面倒を見るっていうのは。もう既に実行してくれてるコトで。
足りない生活費を毎月援助してくれてるし、ちはるの将来のため、あたしの名前で学資保険や生命保険も積み立ててくれてる。
『・・・瑠衣子は何も心配しなくていい。由弦の代わりに俺がお前たち二人を守る。この先、死ぬまでな』
征一郎さんが真っ直ぐあたしを見据えて言ったのは、由弦が白い欠片に還ったあの日。
現実を考えて、あたしは征一郎さんの厚意を全て受け容れようと即断した。
今こうして何の不自由なくここで暮らせてるのは、何から何までが征一郎さんのお陰だった。
ココロからの感謝を口にする以外、何も無いからそう言うと。
厳しい顔付きで返ったのを思い返す。
『俺に礼はいい。遠慮もするな。瑠衣子には与えられて当然だ。お前が失ったものは、それでも足りないぐらいだって事を自覚しておけ』
奪われたなら。見返りを求めて当然だ。って。
だから。あたしは、征一郎さんにお願いごとをした。
どうしても叶えたい望みを。