月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
黒幕の黒幕
死にそうなくらいに息が切れ、足がガクガクすること2回目。
「おっ、やっと追い付いたか。クレハ。」
私を待っていてくれたラナーに比べて、ジャラールさんはそのまま先を行く始末。
いいさいいさ。
一刻を争う事なんでしょ?
私を置いて行けばいいさ!
「今、ハーキムに聞いたのだが、ネシャートの周りは何一つ変わった事がないらしい。」
「えっ?ハーキムさん?なんでハーキムさんが、ネシャートさんの周りを知ってるの?」
ハーキムさんが、しれっとした顔でこっちを見る。
「ここの番人をしている奴らに聞いたのだ。」
「番人?」
「宮殿に出入りしている者の話も聞いているからな。」
それを聞いて、あっと勘づく。
「もしかしてハーキムさんを牢屋に入れたのは!」
「まあ、そういう事だ。」
裏情報を取る為に、側近を牢屋に入れるなんて、正気の沙汰じゃない。
「それだけじゃないでしょう。」
「おっ、やっと追い付いたか。クレハ。」
私を待っていてくれたラナーに比べて、ジャラールさんはそのまま先を行く始末。
いいさいいさ。
一刻を争う事なんでしょ?
私を置いて行けばいいさ!
「今、ハーキムに聞いたのだが、ネシャートの周りは何一つ変わった事がないらしい。」
「えっ?ハーキムさん?なんでハーキムさんが、ネシャートさんの周りを知ってるの?」
ハーキムさんが、しれっとした顔でこっちを見る。
「ここの番人をしている奴らに聞いたのだ。」
「番人?」
「宮殿に出入りしている者の話も聞いているからな。」
それを聞いて、あっと勘づく。
「もしかしてハーキムさんを牢屋に入れたのは!」
「まあ、そういう事だ。」
裏情報を取る為に、側近を牢屋に入れるなんて、正気の沙汰じゃない。
「それだけじゃないでしょう。」