月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「紅葉?」

「あっ、うん。」

私は頭を左右に降った。

「よく眠れた。なんかイケメンが出てきて。」

「はあ?イケメン?」


そのワードを聞いて、ときわが乗り出す。

「ねえ、どんな感じ?」

「アイドルっぽい。でも優しくて男らしかった。」

「きゃ〜!それはぐっすり眠れるわ〜〜」

ときわは、何を想像したのか急にクラっと体を捻らせた。


そうなると男性陣、光清が黙っていない。

「なにがイケメンだよ。現実を見ろよ。」

「か〜!光清は乙女の夢を打ち砕くの?」

イケメン大好き、ときわが応戦する。

「所詮夢だろ?俺の方がよっぽどイケメンだね。」

「どこがよ!」


ときわは否定したけれど、光清のお母さんはかなり美人のせいか、光清自身王子様並の美少年だ。

「なあ、紅葉。紅葉は俺をイケメンだと思うだろ?」

「えっ‼」

この変な自信さえなければ、王子様なんだけどな。

「さあ……」
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