月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
うん。
二人が被っているターバンに比べれば、布は薄いけれど、それでもないよりはマシだ。
いくらか日射しが和らぐ。
「似合うな。」
「そうですか?」
ピンクのショールなんて、女の子っぽい物。
私に似合うなんて、ちょっと照れ臭い。
「ハーキム。今日はあの宮殿の跡地で、宿をとろう。」
「はい。ジャラール様。」
私を乗せたハーキムさんの駱駝は、ジャラールさんの駱駝を追いかけて、走り出した。
「ねえ、ハーキムさん。」
「なんだ。」
「ジャラールさんとハーキムさんって、どちらが歳上なんですか?」
「歳?私の方が上だが?」
そりゃそうだな、と思いながら聞いてみてよかった。
ハーキムさんは意外と質問には、真面目に答えてくれる人みたいだ。
「じゃあ、このショールは誰の物なんですか?」
ハーキムさんは、何故か黙りっぱなし。
「女性物ですよね。ハーキムさんはさっき、『そのような大事な物を。』って言ってましたよね。」
二人が被っているターバンに比べれば、布は薄いけれど、それでもないよりはマシだ。
いくらか日射しが和らぐ。
「似合うな。」
「そうですか?」
ピンクのショールなんて、女の子っぽい物。
私に似合うなんて、ちょっと照れ臭い。
「ハーキム。今日はあの宮殿の跡地で、宿をとろう。」
「はい。ジャラール様。」
私を乗せたハーキムさんの駱駝は、ジャラールさんの駱駝を追いかけて、走り出した。
「ねえ、ハーキムさん。」
「なんだ。」
「ジャラールさんとハーキムさんって、どちらが歳上なんですか?」
「歳?私の方が上だが?」
そりゃそうだな、と思いながら聞いてみてよかった。
ハーキムさんは意外と質問には、真面目に答えてくれる人みたいだ。
「じゃあ、このショールは誰の物なんですか?」
ハーキムさんは、何故か黙りっぱなし。
「女性物ですよね。ハーキムさんはさっき、『そのような大事な物を。』って言ってましたよね。」