月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
なんとか乗り込んだバスでも、私の隣には光清が陣取る。
また女子社員達の歯軋りが聞こえてきそうだ。
「全員いるわね〜〜。出発しま〜す。」
神崎部長の号令で、バスは動き出す。
「これからどこへ行くんだっけ?」
「清水寺だよ。」
優しく教えてくれた光清が隣で、少しほっとする。
バスは京都市内を通過。
「今回は眠いって言わないんだね、紅葉。」
「ははは!そうだね。あんだけ寝ればね。」
笑って誤魔化したけれど、本当はボーッとしてたまらない。
でも新幹線の時みたいに、砂漠へ行けない。
思い浮かぶのは、ジャラールさんの笑顔。
会いたいのに、会えない。
別に好きとか言わないし、好きになって欲しいとか思ってないし。
ただ、会いたい。
「紅葉、なんだか寂しそうな顔してる。」
こう言う時、光清はすぐ気付く。
「そんな事ないよ。」
「そう?悩み事なら、いつでも聞くよ。」
「ありがとう、光清。」
私は寂しさを隠して、精一杯笑った。
また女子社員達の歯軋りが聞こえてきそうだ。
「全員いるわね〜〜。出発しま〜す。」
神崎部長の号令で、バスは動き出す。
「これからどこへ行くんだっけ?」
「清水寺だよ。」
優しく教えてくれた光清が隣で、少しほっとする。
バスは京都市内を通過。
「今回は眠いって言わないんだね、紅葉。」
「ははは!そうだね。あんだけ寝ればね。」
笑って誤魔化したけれど、本当はボーッとしてたまらない。
でも新幹線の時みたいに、砂漠へ行けない。
思い浮かぶのは、ジャラールさんの笑顔。
会いたいのに、会えない。
別に好きとか言わないし、好きになって欲しいとか思ってないし。
ただ、会いたい。
「紅葉、なんだか寂しそうな顔してる。」
こう言う時、光清はすぐ気付く。
「そんな事ないよ。」
「そう?悩み事なら、いつでも聞くよ。」
「ありがとう、光清。」
私は寂しさを隠して、精一杯笑った。