月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
バスは四条通りを過ぎ、清水寺へ。

まだ大きな道路しか通っていないけど、通りすぎる風景は、テレビで見たことがあるものばかりだ。

バスを降りて、団体で清水寺まで歩いて行く。

途中には、たくさんのお店があった。

「すごい。いろんなお店があるんだね。」

「お土産にいいかもね。帰りに買っていこうよ。」

歩く時も光清と一緒。

ときわはどうしたのさ。

ふと後ろを見ると、男子を従えているときわを発見。

く〜!

モテる女は、羨ましい!


「紅葉?聞いてる?」

「えっ?何?」

「ほんと、ボーッとしてるな。ここの道を行くと、高台寺だよ。」

「高台寺?」


そう言われても、なんの事かさっぱりわかりません。

光清も、軽くため息をつく。

「高台寺は、北の政所ねねが、豊臣秀吉の死後建てたお寺だよ。」

「へえ。光清、詳しいんだね。」

ううんと、首を振った光清だけど、元気がない。
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