月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
その日の夜。

起き上がると、そこには睡眠を取っているジャラールさんと、見張りをしているハーキムさんがいた。

「クレハ。今日はやけに早い目覚めだな。」

「ハーキムさん……」

やっとこの世界に来れた。

その嬉しさが込み上げてくる。


その他、突然誰かが腕を掴む。

「ひっ!」

「シッ!何かあったか?」

私の腕を腕を掴んだのは、ジャラールさんで、私をじっと見つめてくれている。


ああ、ジャラールさんって、やっぱりカッコいい。

目鼻立ちもいいけど、この瞳がなんとも言えず……


「ジャラール様。敵の攻撃ではございません。気にせずお休み下さい。」

「そうか。ハーキムがそう申すのなら、安心だ。もう少し眠るとしよう。」

さっき起きたばかりだと言うのに、またジャラールさんは、眠ってしまう。


もう!余計な事して‼

私が睨んでも、ハーキムさんは全く知らんぷり。


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