手をつなごう
フォーの中
外国語の勉強? そんなのこっちの大学でも出来るでしょう。
でも、あたしは神田外語大学に行きたいの。
亜須美、友達と別れるの寂しくないの?
「ごめん、お待たせ」
手を併せて現れた里沙に、笑顔を見せる。
「ううん、こっちこそ急だったのにありがとう」
「いやいや。私は殆ど学校に居るからさあ」
あたしと同じ国際コミュニケーション学科の里沙は確かにいつ連絡しても学校にいる。
今朝、一緒に昼ご飯食べようとメッセージを送ると、学校の食堂行こうよ、と返事がきた。
「食堂入るの初めて」
「え、三年間?」
「三年間」