まりかの宝石
二
世界は自分中心に回ってると思ってた。
あの頃のあたしは。
それをぶち壊してくれたのは、親友の一番大切な人間だった。
それは突然訪れる。
大切な親友、茉莉花の大きな目玉が零れ落ちてしまうんじゃなかってくらい悲惨な日々。
泣くことすら嫌になる、永遠に目覚めないならそれのほうがよっぽどいい。
何時か目覚める、それがどれだけ残酷か、本人達は気づいていない。
勝手に眠って、勝手に起きる。
一緒に過ごす日々の美しさを知っているからこそ、いない日々の辛さが身に染みる。
あたしは、永遠に目覚めないで欲しいと内心願ってる。