替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする

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「サキ、もう良いのか？」

「はい、お腹いっぱいです。」



扉を叩く音で目が覚めて…私は迎えに来てくれたフェルナンさんと一緒にレストランに向かった。
そこで、いつものように食事をして…



「でも、本当に良かったですよね。
まさか、あの森であんな人に出会えるなんて…」

「そうだな。
俺以外にガザンを再興したいと考える者がいるなんて、思ってもみなかった。」

「幼馴染の方はどんな方なんですか？」

「とても頭が良くて、優しいし、信頼出来る奴だ。
しかも、奴は大工仕事が得意なんだ。」



お友達のことを話すマリウスさんは、とても晴れやかな顔をしていた。
きっと、そのお友達のことが大好きなんだろうね。
大工仕事が得意なら、とても役に立ちそうだ。
その点、私は何も出来ない。
マリウスさんのことを手伝いたい気持ちはあるけど、私は全然役に立てないな…



「そのお友達とは、最近は会われてなかったんですか？」

「あぁ、実はそいつが１５の年に親父さんの事情で引っ越して行って以来だから、もうずいぶん会ってない。」



私の世界なら、電話やメール、SNSと、遠く離れていても連絡を取ることは簡単だけど、ここだとなかなか難しそうだ。
あるとしても、せいぜい手紙くらいだろうなぁ…