替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
*
「では、良いですね。
手筈通りに…」
「はい。」
私はシャルアさんの方を振り向いた。
「シャルアさん…行って参ります。」
「はい、シャキア…お気を付けて…」
「では、参りますよ。」
サンドラさんが私とレベッカさんの腕をつかんだと思ったら、次の瞬間、周りの景色は一変していた。
「さ、シャキア様、その寝台に横におなり下さい。」
「は、はい。」
「そろそろ、迎えの馬車が来るはずです。」
サンドラさんの言った通り、少しすると馬車が庭にやって来て止まった。
そして、担架のようなものを持った人達が部屋にやって来た。
サンドラさんは、その前に姿を消した。
「お願いします。」
レベッカさんがそう言って、私は担架に乗せられ、馬車まで運ばれた。
さぁ、いよいよだ。
この馬車がお城に着いたら、失敗は許されない。
私は、もうシャルア王女なんだから。
隠し部屋でサンドラさんに教わったことを、頭の中でシミュレーションする。
まず、お城に着いて、王様や王妃様に会ったら…
ごく普通に挨拶と帰還の報告、そして、体調が良くなったことをアピール…
陛下たちには初めてお会いするけど、緊張しないように気を付け、親しみを持って…
(うん、大丈夫。
私には出来る…!)
私は自分に暗示をかけた。
「では、良いですね。
手筈通りに…」
「はい。」
私はシャルアさんの方を振り向いた。
「シャルアさん…行って参ります。」
「はい、シャキア…お気を付けて…」
「では、参りますよ。」
サンドラさんが私とレベッカさんの腕をつかんだと思ったら、次の瞬間、周りの景色は一変していた。
「さ、シャキア様、その寝台に横におなり下さい。」
「は、はい。」
「そろそろ、迎えの馬車が来るはずです。」
サンドラさんの言った通り、少しすると馬車が庭にやって来て止まった。
そして、担架のようなものを持った人達が部屋にやって来た。
サンドラさんは、その前に姿を消した。
「お願いします。」
レベッカさんがそう言って、私は担架に乗せられ、馬車まで運ばれた。
さぁ、いよいよだ。
この馬車がお城に着いたら、失敗は許されない。
私は、もうシャルア王女なんだから。
隠し部屋でサンドラさんに教わったことを、頭の中でシミュレーションする。
まず、お城に着いて、王様や王妃様に会ったら…
ごく普通に挨拶と帰還の報告、そして、体調が良くなったことをアピール…
陛下たちには初めてお会いするけど、緊張しないように気を付け、親しみを持って…
(うん、大丈夫。
私には出来る…!)
私は自分に暗示をかけた。