替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
気になる報せ
*
「えっ!?フェルナンさんが?」
「あぁ…そうなんだ。」
あの日から数日後…
マリウスさんが、私に会いに来てくれた。
今回は、一人だったのでちょっと気にはなってたのだけど、なんと、フェルナンさんは急にいなくなったと言う。
「い、いなくなったって…どういうことです?」
「それは俺にも良くわからない。
だが、あいつは書き置き一つ残さずに、宿屋からいなくなったんだ。」
今となっては、私が出来ることは何もないけれど、それでもとても気にはなった。
「マリウスさん、フェルナンさんはどこに行かれたんでしょう?
思い当たる場所はありますか?」
「特にはないな。
俺は、フェルナンとはそれほど長い付き合いじゃないからな。
あんたこそ、何かないのか?」
「フェルナンさんは子供の頃、おばあさんと二人でどこかの森の中で暮らされてたってことくらいしか聞いてません。」
そんなの手掛かりにもならないよね。
もっと詳しく訊いておけば良かったと思ったけど、今更、そんなことを思ってもどうにもならない。
「そうか…じゃあ、探すとしたら…自分の家くらいか?
フェルナンの家は知ってるか?」
「はい、ランダスの村から道なりに進んだ山の麓です。」
「一度、そこを訊ねてみるよ。」
「はい、どうかよろしくお願いします。」
私が、今、頼れるのはマリウスさんだけだ。
私は本気で頭を下げた。
「えっ!?フェルナンさんが?」
「あぁ…そうなんだ。」
あの日から数日後…
マリウスさんが、私に会いに来てくれた。
今回は、一人だったのでちょっと気にはなってたのだけど、なんと、フェルナンさんは急にいなくなったと言う。
「い、いなくなったって…どういうことです?」
「それは俺にも良くわからない。
だが、あいつは書き置き一つ残さずに、宿屋からいなくなったんだ。」
今となっては、私が出来ることは何もないけれど、それでもとても気にはなった。
「マリウスさん、フェルナンさんはどこに行かれたんでしょう?
思い当たる場所はありますか?」
「特にはないな。
俺は、フェルナンとはそれほど長い付き合いじゃないからな。
あんたこそ、何かないのか?」
「フェルナンさんは子供の頃、おばあさんと二人でどこかの森の中で暮らされてたってことくらいしか聞いてません。」
そんなの手掛かりにもならないよね。
もっと詳しく訊いておけば良かったと思ったけど、今更、そんなことを思ってもどうにもならない。
「そうか…じゃあ、探すとしたら…自分の家くらいか?
フェルナンの家は知ってるか?」
「はい、ランダスの村から道なりに進んだ山の麓です。」
「一度、そこを訊ねてみるよ。」
「はい、どうかよろしくお願いします。」
私が、今、頼れるのはマリウスさんだけだ。
私は本気で頭を下げた。