替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
*
「シャキア様…そんなに気になられるのですか?」
「……え?な、何が…?」
「何がじゃありません。
先程からぼんやりして、溜め息ばかり吐かれているではありませんか。」
確かに、フェルナンさんのことは気になっていた。
でも、そんなにぼんやりしてたなんて…
「ご、ごめんなさい。」
「何も謝られるとはございませんが…
ですが、もうあのような者に心を寄せるのはおやめください。」
「そういうわけじゃないんです。
フェルナンさんは、私を救ってくれた恩人です。
フェルナンさんが、私を助けてくれてなければ、私はどうなっていたことか…だから……」
「わかりました。あの者には、それ相応の褒美を取らせておきましょう。
……それでよろしいですね?」
「……はい。」
私にはそう言うしかなかった。
私はもうサキじゃないんだから。
フェルナンさんにしてあげることは、もう何もないのだから。
マリウスさんは、明日にでもガザンに向かって旅立つと言っていた。
いよいよ、本格的に再興に取り組むんだろうね。
そうなったら忙しいだろうけど、本当にフェルナンさんの家には行ってくれるのかな?
ちょっと心配だけど、今は、マリウスさんを信じるしかない。
(どうか、フェルナンさんがみつかりますように…)
「シャキア様…そんなに気になられるのですか?」
「……え?な、何が…?」
「何がじゃありません。
先程からぼんやりして、溜め息ばかり吐かれているではありませんか。」
確かに、フェルナンさんのことは気になっていた。
でも、そんなにぼんやりしてたなんて…
「ご、ごめんなさい。」
「何も謝られるとはございませんが…
ですが、もうあのような者に心を寄せるのはおやめください。」
「そういうわけじゃないんです。
フェルナンさんは、私を救ってくれた恩人です。
フェルナンさんが、私を助けてくれてなければ、私はどうなっていたことか…だから……」
「わかりました。あの者には、それ相応の褒美を取らせておきましょう。
……それでよろしいですね?」
「……はい。」
私にはそう言うしかなかった。
私はもうサキじゃないんだから。
フェルナンさんにしてあげることは、もう何もないのだから。
マリウスさんは、明日にでもガザンに向かって旅立つと言っていた。
いよいよ、本格的に再興に取り組むんだろうね。
そうなったら忙しいだろうけど、本当にフェルナンさんの家には行ってくれるのかな?
ちょっと心配だけど、今は、マリウスさんを信じるしかない。
(どうか、フェルナンさんがみつかりますように…)