替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
*
それからも、私はシェザーの話をしに行ったり、夕食に誘われたりして、ルーサーの一族と少しずつ懇意になっていった。
ガザン王の話も聞いた。
なぜ、ガザン王がアーリアの命に背いたかという話だ。
ルーサーの想い人の話も聞いた。
「もちろん、アーリアの神託を聞いた時はとてもショックだった。
リーナとは幼い時からの付き合いで、自然と、将来結婚するのはリーナだと考えていた。
現に、私は近々、リーナと結婚するつもりだったのだから。」
やはり噂通りだった。
ルーサーには愛する人がいたのだ。
「シャルア王女と結婚されるのはやはりあなたなのですか?」
「まだ決まってはいない。
だが、マーカスにも心に決めた人がいるのだ。
私は長兄でもあるし、ここはやはり、私が結婚するしかないように思っている。
だが……」
「どうかされたのですか?」
「陛下は、その選択を魔法使いに委ねられた。
だが、まだその結果は出ておらぬのだ。」
魔法使いの神託によって、事を決めるということはそう珍しいことではないが、まさか、サキの結婚がそんなことで決められていようとは、意外だった。
それからも、私はシェザーの話をしに行ったり、夕食に誘われたりして、ルーサーの一族と少しずつ懇意になっていった。
ガザン王の話も聞いた。
なぜ、ガザン王がアーリアの命に背いたかという話だ。
ルーサーの想い人の話も聞いた。
「もちろん、アーリアの神託を聞いた時はとてもショックだった。
リーナとは幼い時からの付き合いで、自然と、将来結婚するのはリーナだと考えていた。
現に、私は近々、リーナと結婚するつもりだったのだから。」
やはり噂通りだった。
ルーサーには愛する人がいたのだ。
「シャルア王女と結婚されるのはやはりあなたなのですか?」
「まだ決まってはいない。
だが、マーカスにも心に決めた人がいるのだ。
私は長兄でもあるし、ここはやはり、私が結婚するしかないように思っている。
だが……」
「どうかされたのですか?」
「陛下は、その選択を魔法使いに委ねられた。
だが、まだその結果は出ておらぬのだ。」
魔法使いの神託によって、事を決めるということはそう珍しいことではないが、まさか、サキの結婚がそんなことで決められていようとは、意外だった。