替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
side フェルナン
*
「お久しぶりです。フェルナン様。」
「ヒルダさん!」
ヒルダの突然の訪問に、私は面食らった。
なぜ、ここのことがわかったのか?
貴族だと偽っていたことがバレたのか?と、気まずい想いを感じた。
「シャルア様にお聞きして参りました。
それにしても、こんな所で庶民の暮らしをなさるとは…
ずいぶんと酔狂な…」
「た、確かにそうですね。
私は変わり者ですから。」
サキがうまく言ってくれたのだと思った。
「それで、今日はどのようなご用件で?」
「実は……あなたにお伺いしたいことがあります。
単刀直入に伺いますが…あなた様は、ペンダントをお持ちではありませんか?
ヴァリアンの紋章の入ったものです…」
「な、なぜそれを……」
「では、持ってらっしゃるのですね!?」
「……はい。」
私は首にかけたペンダントを引っ張り上げて、ヒルダに見せた。
「これは…!」
ヒルダは、ペンダントを食い入るようにみつめた。
「教えて下さい。
これは何なんです?
このペンダントに一体何が?」
「それは申せませんが…決して悪いようには致しません。
あなたは本来いるべきところへ行くことになるでしょう。」
「ヒルダさん、それは一体どういうことなんです?」
しかし、ヒルダは教えてはくれなかった。
何も言わず、そのまま家を後にした。
「お久しぶりです。フェルナン様。」
「ヒルダさん!」
ヒルダの突然の訪問に、私は面食らった。
なぜ、ここのことがわかったのか?
貴族だと偽っていたことがバレたのか?と、気まずい想いを感じた。
「シャルア様にお聞きして参りました。
それにしても、こんな所で庶民の暮らしをなさるとは…
ずいぶんと酔狂な…」
「た、確かにそうですね。
私は変わり者ですから。」
サキがうまく言ってくれたのだと思った。
「それで、今日はどのようなご用件で?」
「実は……あなたにお伺いしたいことがあります。
単刀直入に伺いますが…あなた様は、ペンダントをお持ちではありませんか?
ヴァリアンの紋章の入ったものです…」
「な、なぜそれを……」
「では、持ってらっしゃるのですね!?」
「……はい。」
私は首にかけたペンダントを引っ張り上げて、ヒルダに見せた。
「これは…!」
ヒルダは、ペンダントを食い入るようにみつめた。
「教えて下さい。
これは何なんです?
このペンダントに一体何が?」
「それは申せませんが…決して悪いようには致しません。
あなたは本来いるべきところへ行くことになるでしょう。」
「ヒルダさん、それは一体どういうことなんです?」
しかし、ヒルダは教えてはくれなかった。
何も言わず、そのまま家を後にした。