替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする
ガザン王の剣
*
「え!本当に良いんですか?」
「あぁ、今日は特別じゃ。」
グラスに注がれたお酒に、マリウスさんは上機嫌だ。
(うん、美味しい…)
果物っぽい良い香りのするそのお酒は、ワインに近いような気がした。
フェルナンさんは、神妙な顔をして舐めるようにちびちびと飲んでいた。
もしかしたら、お酒は苦手なのかな?
テーブルの上には、いつもとは違い、たくさんの料理が並んでいる。
「それにしても、おまえさん達、本当に良く働いてくれたな。
ありがとうよ。」
にこやかな顔でそう言いながら、おばあさんはマリウスさんのグラスに、酒を継ぎ足した。
いつの間にか、ここに来て一か月が過ぎていた。
最初はどうなることかと思ったけれど、ここにいる間に私の家事の腕前は、少しは上達したと思う。
「えっと……ガザン王の剣の在りかは教えてもらえるんでしょうか?」
マリウスさんがおずおずとした口調で訊ねた。
「あぁ、もちろんじゃ。
わしは嘘は吐かん。」
そう言うと、おばあさんは懐から丸めた何かを差し出し、マリウスさんに手渡した。
「……これは?」
「ガザン王の剣の在りかを示した地図じゃ。」
「えっ!?」
マリウスさんは、慌てた様子でそれを広げた。
「え!本当に良いんですか?」
「あぁ、今日は特別じゃ。」
グラスに注がれたお酒に、マリウスさんは上機嫌だ。
(うん、美味しい…)
果物っぽい良い香りのするそのお酒は、ワインに近いような気がした。
フェルナンさんは、神妙な顔をして舐めるようにちびちびと飲んでいた。
もしかしたら、お酒は苦手なのかな?
テーブルの上には、いつもとは違い、たくさんの料理が並んでいる。
「それにしても、おまえさん達、本当に良く働いてくれたな。
ありがとうよ。」
にこやかな顔でそう言いながら、おばあさんはマリウスさんのグラスに、酒を継ぎ足した。
いつの間にか、ここに来て一か月が過ぎていた。
最初はどうなることかと思ったけれど、ここにいる間に私の家事の腕前は、少しは上達したと思う。
「えっと……ガザン王の剣の在りかは教えてもらえるんでしょうか?」
マリウスさんがおずおずとした口調で訊ねた。
「あぁ、もちろんじゃ。
わしは嘘は吐かん。」
そう言うと、おばあさんは懐から丸めた何かを差し出し、マリウスさんに手渡した。
「……これは?」
「ガザン王の剣の在りかを示した地図じゃ。」
「えっ!?」
マリウスさんは、慌てた様子でそれを広げた。