命の手紙
「こんにちは。青木光です。えっと…紫乃さんの友達…です」

その言うと、灰原のお母さんは驚いた顔を見せた。

「もう!光、照れなくてもいいよ〜」

「はあ?別に照れてなんかねぇよ!」

そんなことを言っていると、お母さんは微笑んで「仲良くしてくれてありがとう」と言ってくれた。

灰原の部屋で一緒に勉強したり、灰原の弟や妹と一緒にトランプで遊んだりした。

帰る時、灰原も「途中まで行く!」と言ったので、二人で並んで歩いた。

「夕焼け、きれいだね〜」

灰原が言う。その横顔が憂いに満ちていて、でもきれいで見つめた。

「……なあ」

「ん?」

俺は歩くのをやめ、灰原を見つめた。

「お前、死ぬのは怖くないのか?俺らより長くは生きられないんだぞ?」
< 17 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop