命の手紙
女はノートを取り出し、広げた。

そこには『オススメの本』と書かれ、たくさんの本のタイトルが書かれている。

「おい、それ何だよ」

「私、おいって名前じゃないんだけど…」

「えっと……」

「灰原紫乃(はいばらしの)!」

「灰原、これ何だよ?」

「苗字で呼ぶの?」

「そっちも呼び捨てで呼んでるしいいだろ?自由で」

「うん。…って話思いっきりそれてるし!光のオススメの本を教えてよ〜」

そう言われて俺は即答した。

「本は読まない」

灰原は驚いた……を通り越して今日が世界の終わりのような顔で俺を見つめる。
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